えーと。今私的に忙しくて、「越境」の方、全然進んでいません。不定期にしておいて良かった。長い目で見てやって下さい。
しかしそれではスニーカーと電撃の狭間のこの時期、blogが全然更新されない寂しい事になってしまいます。という訳で。昔書いたものの、公開するのを忘れていた記事を思い出したので御蔵出し。
久々に本屋の秘密、「発売日」のお話です。
みなさん、本の発売日ってよく分かりませんよね? 発売日前に売っている、いわゆる早売りしている時があれば、発売日に行ったはずなのにまだ入荷していない、と言われることも。これはなぜなんでしょう?
この混乱は、本の「発売日」の定義が複数混在しているのが原因なのです。以下にそのパターンをご紹介。
パターン1:搬入発売日
出版社が取次(本の問屋)に出荷する日を指して、発売日と言っているパターン。
なので「発売日」には、まだ本は問屋にあることになります。実際に書店に入る日は取次次第。早ければその日の夕方までには入りますが、大抵翌日。下手をすれば翌々日くらいになっちゃいます。
ネットなどで発売日を調べて本屋に行ったのに、まだ入荷していないと言われた、などというのは大抵このパターン。ええと、これは本屋は悪くないので、あんま責めないでやって下さい(苦笑)。
パターン2:公式発売日
出版社が「発売日」を決めていて、それより早く搬入するけど、売っちゃ駄目だよ、というパターン。
ライトノベルなんかに多いです。ハリポタなんかの大物もそうですね。ゲーム業界なんかの発売日と一緒。
この業界には(も?)販売協定というものがありまして、早売りは小さな書店ならお目こぼしされますが、大きな書店がやると怒られます。といっても、出版社が監視をしている訳ではなくて、たいてい同業他社、つまり他の本屋の密告でばれるらしいです(笑)。
この協定を破って本を売るのが、いわゆる「早売り」。
取次街として有名な神保町では、昔から早売りの慣行があり、今も暗黙の了解があるみたいですけど。この辺は「マリみて」の三巻「いばらの森」のエピソードでも触れられてますね。
雑誌は特に協定が厳しい。ちなみにコミックには雑誌扱いと、書籍扱いという区分がありまして(裏に雑誌コードがついているかどうかで分かります)、雑誌扱いのものは早売り厳禁。最近では、通常版は雑誌扱いだけど、限定版は書籍扱いなので、同時に入荷しながら、先に限定版が店頭に並ぶ、なんて奇妙な光景が見られます。
だからこういう本を、早売りして下さいと言って、書店を泣かせないようにしましょう(笑)。こちらも本当はある本を売れないのは、とても悲しいのです。
パターン3:厳密な発売日が決まっていない
一部の文庫とか。あとハードカバーとかの本は大抵この扱い。上旬中旬下旬くらいしか決まってない。いい加減だなーと思われるかも知れませんが、元来本はこういうものだったので、今でもほとんどがこんな感じ。
店頭に並んだその日が発売日、みたいな。ある意味潔い? まあ、いつ入荷するのかの目安が無くて、お客さんも書店も困ることが多々ありますけど。
パターン4:発売日…は目安
実は出版社が「発売日」を決めているけど、それは搬入発売日から数日おいた日付(つまり書店にまず間違い無く入荷しているだろう時)で、別に守らなくて良い、言わば目安。という1〜3の折衷案みたいなのもあります。昨今の主流かも知れません。
確かに一番問題ないんですが…稀に「発売日」に本屋に行ったのに「もう売りきれました」と言われる、なんて悲劇も起こりえます。
という訳で、コミック・文庫発売日一覧などには、こういった四種類の発売日が平気な顔をして混在していて、お客さんを惑わせ、書店を泣かせている訳です。
…業界の偉い人が、この悪習直してくれないかなあ。


